言葉で人を動かせる人間は、責任を引き受ける覚悟を持つ
「W杯で優勝する」「世界一の選手になる」
かつて本田圭佑選手がそう語ったとき、多くの人は“無理だ”と笑いました。しかし彼は、語った夢に自分自身を引き寄せるように行動を重ね、代表の中心選手となり、世界で活躍しました。
その姿はまさに、「リーダーシップは言葉から始まる」ことを教えてくれます。管理職にとっても、信頼されるリーダーは“語れる人”。本田圭佑選手の“有言実行”の姿勢から、言葉の力をどう使うべきかを学びましょう。
1. 言葉にすることで、自分に責任を課す
本田選手は、あえてプレッシャーがかかる言葉を公の場で語ります。これは“自分を追い込む”行為でもあります。語ることで周囲の目が変わり、自分も逃げられなくなる──でも、それが努力の起点になるのです。
管理職も同様に、「目指すチーム像」や「この1年で成し遂げたいこと」を言葉にすることが、リーダーの覚悟を示します。黙っていたら誰も動かない。まず自分が言葉で動くのです。
【実践ヒント】
- 年初・期首に「チームの目標」を全体へ明言する
- 「なぜそれを目指すのか」まで語ることで、共感が生まれる
2. 夢を共有することで、仲間の力を引き出す
「自分の夢を語るのは恥ずかしい」──そう感じる人も多い中で、本田圭佑選手は自信を持って語ります。そこには“応援される構造”があるといえます。自分が心から信じているものを語れば、共感した人が支えてくれる。
これはチームにおけるリーダーにも通じます。「あなたはどうなりたい?」「一緒にこのチームをどうしたい?」と語り合う場を作ることで、部下は“参加者”から“当事者”に変わります。
【実践ヒント】
- チームの目標を“数字”だけでなく“理想像”として共有
- 1on1で部下の目標やビジョンも聴き出す
3. 有言だけで終わらせない“実行”の裏付け
もちろん、「言うだけ」で終わっていては信用は失われます。本田選手は語った後、それを実現するために“泥臭い努力”を積み重ねています。語る→やる→振り返る──この流れがあるからこそ、周囲もついてくるのです。
管理職も「言ったのにやらない」「言って満足して終わる」では信頼を損ねます。むしろ、途中で軌道修正したとしても「動いた」「試した」ことが、信頼につながります。
【実践ヒント】
- 公言した目標は定期的にチームと進捗を共有
- 失敗したら潔く認め、「試したこと自体を評価」する文化を作る
語れるリーダーが、人を動かす
本田圭佑選手の強さは、“語ったことを実行する力”だけでなく、“語ることで責任を引き受けてきたこと”にあります。
管理職としても、語ることで自分の軸を示し、仲間を巻き込み、実行する。その繰り返しが、信頼されるリーダーをつくります。
「自分なんて」と言わずに、あなたが見たい未来を、まずは言葉にしてみてください。
言葉は、行動のスイッチです。




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