「最近なんか調子が悪い」と感じるとき、あなたはどうするだろうか。
多くの管理職は「少し疲れているだけ」「仕事が落ち着けば戻る」と思って、放置する。私もそうだった。そしてその「なんとなく」が、ある日突然「動けない」に変わる経験をした。
セルフケアという言葉は少し大げさに聞こえるかもしれない。でも要は「自分の状態を早めに察知して、対処する」ということだ。難しいスキルは要らない。
管理職がセルフケアを後回しにする理由
管理職は「支える立場」だ。部下のケアが仕事の一部になっている。だからこそ、自分のケアが後回しになる。
「自分のことより先にやることがある」という感覚は、責任感から来るものだ。でもその責任感が、自分の状態悪化に気づくアンテナを鈍らせる。
もう一つの理由は「弱さを見せたくない」という意識だ。管理職として「大丈夫」でいなければならないという圧力が、「調子が悪い」を認めることへの抵抗になる。
「早期サイン」を知っておく
本格的に消耗する前に、身体や気持ちが出すサインがある。自分のパターンを知っておくことが、早期対処のカギだ。
私の場合の早期サインは以下だ。個人差があるが、参考にしてほしい。
・寝ても疲れが取れない日が3日以上続く
・好きだった食事や趣味への興味が薄れる
・小さなミスや言葉にイライラしやすくなる
・仕事中に「もうどうでもいい」と思う瞬間がある
・休日でも職場のことが頭から離れない
これらが2〜3個重なったとき、「自分は今消耗しているな」と気づく練習をしてきた。
すぐできるセルフケア3つ
1. 睡眠の「質」に投資する
量より質。就寝1時間前にスマホを置く、部屋を暗くする、同じ時間に寝る習慣をつける——これだけで眠りの深さが変わる。疲れが取れない感覚の多くは、睡眠の質の問題だった、という人は多い。
2. 「何もしない15分」を意図的に作る
仕事が詰まっているほど、「ただ座っている時間」を作ることに抵抗を感じる。でも脳が休まらない状態で動き続けると、効率はどんどん落ちる。何もしない時間は「サボり」ではなく「回復」だ。
3. 「今日1つ感謝できること」を思い浮かべる
脳はネガティブな情報に引きずられやすい。意識的にポジティブな出来事を一つ思い出す習慣が、長期的な精神的安定に効く。大げさな「感謝日記」でなくていい。ふと思い出すだけでいい。
「助けを求めること」もセルフケア
一人で抱えることをやめることも、セルフケアの一つだ。
職場の産業医、EAP(従業員支援プログラム)、かかりつけ医——これらは「本当に追い詰められたとき」だけ使うものではない。「なんか最近調子悪い」という段階で話してみることが、早期対処になる。
管理職が倒れると、チームが困る。だから自分を守ることは、チームを守ることでもある。セルフケアは、利己的ではなく、職業倫理の問題だと思っている。
※この記事は個人の経験と見解に基づくものです。心身の不調が続く場合は、専門家への相談をお勧めします。