「また自分のせいだ」と思いやすい人がいる。
スタッフが失敗した。「自分の指導が悪かったから」。チームの雰囲気が悪くなった。「自分のマネジメントに問題があった」。患者からクレームが来た。「自分が対応できていなかった」——こうして全ての問題を自分に引き寄せる。
責任感の強い管理職に多いパターンだ。でも「自責のクセ」は、長期的に消耗の大きな原因になる。
「内省」と「自責」は全く別物
この二つは混同されやすいが、本質的に違う。
内省とは、「何が問題だったか、どうすれば良くなるか」を冷静に考えること。問題を「観察」して「学ぶ」行為だ。
自責とは、「自分が悪い、自分がダメだ」と自分を攻撃すること。問題を「自分の存在の否定」に結びつける行為だ。
内省は成長につながる。自責は消耗につながる。同じ「問題を考える」行為でも、方向が全く違う。
「全部自分のせい」思考のパターン
自責のクセが強い人には、共通した思考パターンがある。
・「もっとうまくやれたはずだ」という後悔が長続きする
・他人の問題まで「自分が何とかすべきだった」と感じる
・うまくいったことは「たまたま」、うまくいかなかったことは「自分のせい」
・誰かに批判されると、その批判を全面的に受け入れる
・小さなミスでも、何日も引きずる
これらが複数当てはまるなら、「自責のクセ」が強い可能性がある。
「自責」から「内省」に切り替える練習
問題が起きたとき、「自分が悪い」という結論に向かいそうになったら、問いを変える。
「自分のどこが悪かったのか」ではなく、「この状況で何が起きていたのか」と問う。「自分がダメだ」ではなく、「次に同じ状況になったとき、どうするか」と問う。
問いを変えると、考えの方向が変わる。自分を攻撃する方向から、状況を理解して改善する方向へ。
「自分に対して優しくする」ことを許可する
「管理職なんだからもっとしっかりしなければ」という意識が、自己批判を強化することがある。
一度、もし自分の友人が同じ失敗をしたら、何と言うかを考えてみてほしい。おそらく「それは仕方なかったよ」「次どうするか考えよう」と言うはずだ。
自分に対しても、友人にするように接する。「自分に優しくする」は甘えではない。長く動き続けるための、必要なケアだ。
※この記事は個人の経験と見解に基づくものです。