「給与交渉なんて、なんか怖くてできない」
そう感じる人は多い。特に医療介護職は「お金の話をするのは品がない」という文化があることもあり、交渉を避けがちだ。
でも、黙っていては給与は上がらない。交渉は権利であり、正しいやり方を知っていれば、職場の関係を壊さずに実践できる。
交渉の前に「準備」が9割
給与交渉が失敗する最大の理由は「準備不足」だ。
感情的に「給与を上げてほしい」と言っても、相手は動きにくい。上司や人事が「上に話を通せる根拠」を、自分で用意してあげることが大切だ。
準備すべきは、①自分の実績の整理、②外部の市場相場の把握、③交渉したい金額の目標設定、の3つだ。
「実績」を数字で示す
「頑張っています」は交渉の根拠にならない。「〇〇という成果を出した」という具体的な実績が必要だ。
担当した業務の範囲、管理・指導したスタッフの人数、改善した業務の内容と結果、取得した資格や研修——これらを簡単にまとめておく。
数字にならないものでも「リーダーとしてチームの定着率改善に貢献した」「教育担当として新人3名を指導した」という形で実績化できる。
市場相場を調べる
転職サイト・求人サイト、厚生労働省の賃金構造基本統計、業界団体の調査などで、自分の職種・経験年数・地域の相場を確認する。
「外部ではこの水準が相場です」という客観的なデータを持っていると、感情論ではなく事実の話として交渉を進められる。
交渉の「言い方」を工夫する
交渉で重要なのは「攻撃的にならないこと」と「相手が動きやすい言い方をすること」だ。
例えばこんな言い方が有効だ。「〇〇年間、〇〇という業務を担当してきました。外部の相場を調べたところ、現在の給与より〇万円ほど低いことがわかりました。今後もこの職場で長く貢献していきたいと思っているのですが、給与について改善の余地があれば相談させていただきたいです」
「要求」ではなく「相談」として持ちかけること、長期的な貢献意欲を伝えることがポイントだ。
タイミングを選ぶ
交渉のタイミングも重要だ。評価面談・年度末・上司の機嫌が良いとき・自分が成果を出した直後——これらは交渉しやすい場面だ。
繁忙期・職場でトラブルが起きているとき・上司が忙しそうなとき——こういった状況は避ける。
給与は自分で動かなければ動かない。準備と言い方を整えて、一歩踏み出す価値は十分にある。
※この記事は個人の経験と見解に基づくものです。交渉の結果は職場の状況によって異なります。